| か き |
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欅もすっかり色づき、落ち葉になっています。
仙台は初雪も振り、いよいよ冬到来といったところでしょうか。
この季節は、暖かい食べ物が一番のごちそうですね。
鍋物に欠かせない、季節の味…と言ったら「かき」でしょう。
宮城の特産でもあるかきは、これからが味の本番。寒さが厳しくなるにつれ、おいしくなってきます。
■かきの語源
岩についているかきを「掻き落とす」ことから、「かき」という名前がついたとか。
漢字では「牡蠣」。「蠣」だけでかきの意味を表します。一般的に貝類ではオスメスで色の異なる部分があり、白いものがオスと考えられていました。かきの場合は全身が白いことから、オスしかいない貝と誤解されていたため、「牡」の字がついたということです。
■かきの種類
かきは世界で100以上の種類がありますが、産業的に重要なのは10種類程度です。
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■かきの食用の歴史
かきの養殖の歴史は世界的にも古く、紀元前のローマにまでさかのぼります。
魚介類をあまり生食しない欧米でも、かきだけは例外。ローマのシーザーもイギリスのかきが食べたくてイギリス征服を企てた、という話すらあります。
イギリスのかきは当時から良く知られており、ルイス・キャロルの童話「鏡の国のアリス」にも登場します。
東京都北区の上中里にある中里貝塚は、世界最大級の貝塚で、縄文時代中期から後期の貝塚と考えられています。
江戸時代からかきや蛤の殻が大量に出ることは知られていましたが、縄文時代の巨大な貝加工場ではなかったかと推測されています。
1996年からの発掘調査で、貝を加工したらしい遺構(穴で貝を茹でたと思われるもの)や、海中でかきをつけるために立てたと思われる杭(等間隔に打ち込まれた栗の木の杭)が発見されました。巨大な貝塚の割に一般の生活遺物が少ない事からも、貝加工場に特化しており、かきの養殖をしていたのではないかと見られています。
■宮城のかきの養殖
17世紀末に松島湾の野々島で、内海庄衛門が天然に大量のかきが付着しているのを発見し、これを採ると共に天然産の稚貝を拾い集めて海に撒き、育成したのが始まりと言われています。
1800年台後半には、広島から教師を招いて養殖技術の導入を図りますが、定着はしませんでした。その後、塩釜市に宮城県水産試験場が設立され、かき養殖が本格化します。
1914年、宮城新昌氏(岸朝子さんのお父さん)が万石浦にかき養殖場を設立、1919年には渡波の阿部善次氏と共に種苗試験を開始します。
その後、垂下式養殖法、筏式養殖法、延縄式養殖法などが次々と開発され、現在行われている宮城県のかき養殖の基礎が出来上がりました。
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■養殖かきの生産量と消費量
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日本の2004年の養殖かきの生産量は36,831tで、内訳は広島の57.2%、宮城の16.3%、岡山の9.0%、岩手の3.7%、兵庫の3.7%、その他10.1%となっています。(H16年漁業・養殖業生産統計年報より)
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かきの消費量を全国の主要都市(49都市=県庁所在地+政令指定都市)で比較してみたのが上のグラフです。
広島では全国平均の約2.5倍の金額を消費しています。
仙台も全国平均の約1.5倍を消費しています。
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■かきの旬
欧米では昔から「Rのつかない月(5月から8月まで)は食べるな。」と言われています。これはヨーロッパで食用になるかきは5〜8月が産卵期で身が痩せていること、気温が高いために腐りやすいからです。
これはまがきにも通用します。まがきの産卵期は夏。北海道や東北太平洋岸では6〜8月、瀬戸内海では7〜8月、広島では6〜9月、九州では5〜11月が産卵最盛期です。
まがきの場合、貝殻が春から夏にかけて大きくなるのに対し、身は産卵期には停滞し、放卵放精後から翌年の初夏までの間に順調に肥満します。かきの旨味成分であるグリコーゲンは、エネルギー貯蔵のために使われる物質で、秋から冬にかけて蓄えられます。それを消耗しながら卵や精子を成熟させるため、夏よりも冬のかきの方がおいしいのです。
ただし近縁種の岩がきは「夏がき」とも呼ばれ、7〜8月が旬です。
■かきの栄養
昔からかきは「海のミルク」と呼ばれ、その栄養価の高さと独特な食味で珍重されてきました。
かきは、アミノ酸を20種類、ビタミンを10数種類、ミネラルを10数種類、その他グリコーゲンや不飽和脂肪酸などを含む、完全栄養食品です。
【グリコーゲン】
かきは貝類には珍しく炭水化物が多く含まれています。かきの炭水化物は、その殆どがエネルギーにかわりやすいグリコーゲン。
グリコーゲンは疲労回復に効果があり、肝臓の働きも助けます。
グリコーゲンには特有の旨味があり、かきには甘味や旨味の元であるグルタミン酸、グリシン、アラニンなどを含むため、他の魚介類とはひと味違ったおいしさを醸し出します。
【亜鉛】
かきには亜鉛が非常に豊富に含まれています。
亜鉛は新しい細胞が生まれる際に欠かせないミネラル。亜鉛不足になると成長が妨げられることがありますし、味覚や嗅覚が衰える事もあります。成長期の子供やダイエット中の女性には、欠かせないミネラルです。
【タウリン】
タウリンはタンパク質を構成するアミノ酸の一種です。脳に働きかけてストレスを解消し、血圧の上昇を抑えて脳卒中を予防する効果や、肝臓に溜まった中性脂肪を排出する働きがあります。
コレステロールとタウリンの比が2以上はヘルシーフードとされていますが、牛肉が0.6、豚肉が0.7、いかで2〜3、魚肉でも2〜4くらいであるのに対し、かきは18.4という高比である。
■生食用かきと加熱用かき
かきの食中毒は、かきが海水から吸い込んだ菌によるものです。加熱すれば菌は死ぬので問題ないのですが、生で食べると消化器官の中で菌が繁殖して、食中毒を起こすのです。この菌を取り除くために、紫外線殺菌装置で殺菌した海水が循環している水槽にかきをいれておくと、2,3日で菌のいないかきができます。 こうした処置をしたものが「生食用」、とれたままのかきが「加熱用」です。生食用と加熱用の違いは、鮮度の差ではありません。
■かきの目利き
むき身のかきの場合、かき特有の磯の香りがあるもの、乳白色で盛り上がり光沢のあるもの、液汁がにごっていないものなどが、おいしくて新鮮なものです。
鍋物には大粒のもの、ごはん物には小粒なものが向いています。
生食する場合は、「生食用」の表示のあるものをお買い求め下さい。
最近人気の殻かきは、殻の形が卵円形で殻のふくらみがあり、全体的に形が整っているもの、見た目より手に取った重量感のあるものが良いでしょう。
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| かきのレシピ |
【かきの下ごしらえ】
かきは調理直前に洗うようにします。かきの浸っているどろっとした液は、鮮度を保つために必要なものです。
むきかきの下ごしらえには、大根おろしを使ったり塩を使うものがありますが、片栗粉を使うのが便利です。
かきのむきみをボウルに入れ、小さじ1程度の片栗粉を振りいれます。かきと片栗粉をよく馴染ませた後、ざるにいれて流水で洗います。
ざるで水を切った後は、キッチンペーパーでくるんで水気をよく拭いておきましょう。
料理によっては、あらかじめ片栗粉をまぶして熱湯で湯がいたり、酒蒸しにしておくのが良いでしょう。 |
普段の食卓に使える、おいしいかきレシピをそろえています。
おいしい魚屋さん かきレシピ かきのどろソース炒め
かきのピカタ
かきの茶碗蒸し
かきと水菜のぺペロン
かきのごま油かけ
かきご飯
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(作成:仙都魚類滑驩諠Oループ 三島みき) |