仙都魚類株式会社


あきさけ

昔から魚を食べてきた日本人に愛されている魚の一つが「さけ」。
東日本の貝塚からも、鮭の骨が見つかっていますし、平安時代の「延喜式」にも日本海沿岸諸国からの献上の記事が載せられています。
「鮭」の特徴といえば、産卵のために生まれた川に戻ってくるという、回帰性でしょう。どうやって生まれた川に帰ってくるのか…様々な説がありますが、現在では嗅覚・太陽コンパスなど、複数の方法を賢く併用しているという考え方が有力視されています。

日本では、越後国村上藩の青砥武平次(あおと ぶへいじ)がその回帰性に目をつけ、1808年に三面川(みおもてがわ)に鮭の産卵場所を設置した人工川を設けて、サケの自然増殖に努めたということです。
人工孵化は、1876年茨城県の那珂川で試験的に行ったのがはじまりで、1888年に千年川に本格的な中央孵化場が建設されました。

さて、鮭は回遊することは良く知られていますが、そのルートについてはまだ不明な点が少なくありません。
川で生まれた鮭は、春の雪どけ水と共に海に行き、1〜3ヶ月間河口近くの沿岸部で過します。この間に泳ぐ能力や餌を捕る能力を身につけ、寒流が沿岸を離れる初夏までには、オホーツク海へと回遊します。

一般的には、卵がかえってから4年後の9〜12月にふるさとの川に帰ってきます。
(気の早い鮭では2年、遅いと8年くらいかかるのんびり屋の鮭もいるそうです。)


■鮭の消費

日本では、鮭はまぐろ・えびと並んで魚の御三家として消費されています。
その消費量は1人当たり年間約4.8s、1切を80gほどと考えると、大体60切近く食べていることになり、1週間に1切以上は食べている計算になります。(ちなみに仙台では年間約5.6kg、1年間で70切、週平均1切と1/3を消費しています。)

鮭の身は、サーモンピンクと呼ばれる独特の色をしており、ほどよく脂がのって豊な味わい。日本人の味覚にぴったりとくる味です。ことに塩加工したしょっぱい塩鮭は、ご飯とピッタリの相性で、日本の食卓の定番になっています。
近頃は減塩志向が高まり、極端にしょっぱい鮭の需要は年々落ちていますが、スーパーの魚売場では、数多くの塩鮭が並んでいます。

鮭は魚が苦手な方でも食べやすく、世代を問わずに人気があるのが特徴です。魚離れが指摘される若い方たちでも、コンビニのお弁当やおにぎり、お惣菜、お茶漬けを介して、良く食べている魚です。
 
■鮭の種類

スーパーの魚売場には実にたくさんの種類の鮭が並んでいます。それらの産地をチェックしてみると、圧倒的に外国産の鮭が多いという事に気がつくことでしょう。
鮭の種類について、一般的にはあまり知られていないのが現実です。
店頭に並んでいる鮭(と鮭の仲間)は次のように分類されます。


今や国産の鮭といえば、春先から初夏にかけて出回る宮城県産の銀鮭や、トキシラズ、そしてまさに今の時季…秋鮭くらいになっています。

日本人にとって一番なじみ深いのが「シロサケ」です。
シロサケという呼び名よりも、秋鮭・秋あじ・時しらずなどの俗称の方が有名でしょう。
「南部鼻曲がり」というユニークな愛称で呼ぶ場合もあります。
シロサケは、北太平洋や日本海北部・オホーツク海・ベーリング海などに生息していて、日本では北海道・三陸・北陸の沿岸で漁獲され、日本で獲れるサケの8割以上を占めます。

時不知(ときしらず=時鮭)、メヂカ、鮭児(けいじ)もシロサケです。シロサケの種類は次のようになります。

秋鮭とは…

シロサケの中で秋から冬にかけて日本沿岸で漁獲されるのが秋鮭です。北海道では秋あじとも呼ばれます。
同じ秋鮭でも、「銀毛」と「ブナ」と呼ばれるものがあり、商品価値は大いに違います。

銀毛とは、うろこがきれいに銀色に輝いている鮭のことです。
9月〜12月に獲れる鮭はオホーツク海の荒波を旅して身が締まり、産卵に向けて栄養を蓄えているので脂ののりもよくなっています。
川に遡上する前に、沖で捕獲された鮭は色もよく身も落ちていません。そして、この沖獲り鮭の中には、特に美しい銀色の鮭が捕獲されます。これが銀毛と呼ばれる極上品です。

川を遡上する鮭は体力を消耗しています。この鮭をブナと呼び、、産卵間近で体表に婚姻色(斑点や縞模様)ができでいます。脂が抜けて身の赤身も薄れているため、商品価値が大幅に下がります。

時不知とは…

5〜6月に道東(釧路〜根室)で漁獲されるシロサケ。この海域を通過する際に、短期間北上を休止するので、その時に沿岸の定置網などで漁獲されます。北上途中の若い鮭で、餌をたっぷり食べる時期なので、脂が乗って肥っていて、非常に美味です。

メジカとは…

10月中旬以降に、北海道のオホーツク海沿岸や太平洋岸で、秋鮭に混じって漁獲されるシロサケの若魚です。本来は北海道最北端の宗谷岬を迂回し、その後日本海を南下して本州の河川に産卵のために戻っていくサケです。
秋鮭と比べるとやや小ぶりで、顔が小さく、普通のサケよりも目が鼻に近いためにこう呼ばれます。産卵までまだ日数があるため身が軟らかく、泳ぐエネルギーを身に蓄えているため脂がのっています。

鮭児とは…

日本近海やカムチャツカ半島を回遊するサケで、11月上旬から中旬にかけて知床から網走付近でとれる脂ののった若いシロザケです。
脂肪の比率が20〜30%と、通常2〜15%程度の銀毛シロザケより極めて高く、全身がトロのような状態。高級寿司ネタとして使用されます。水揚げ量は極めて少なく、1尾10万円以上で競り落とされることもあります。
 
■鮭の栄養

鮭は、総合的に栄養価の高い魚です。EPAやDHA、良質なたんぱく質や、魚にはあまり含まれないビタミンAが豊富に含まれています。
EPAやDHAは血液をさらさらにし、血流を良くする働きがありますので、動脈硬化や高血圧などに効果があります。DHAとEPAはサケの皮のすぐ下の脂質に多く含まれるので、皮も食べる事をオススメします。

サケの身の赤い色素は、抗酸化物質であるアスタキサンチンで、これは体内で悪玉コレステロールを排除する働きがあります。
さらに、魚にしては珍しいビタミンDも多く含まれ、このビタミンDはカルシウムの吸収を促してくれる栄養素で、骨を作るのに欠かせない栄養素です。

この他にも、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、脂質、ミネラルなどがバランス良く含まれた、スタミナ食材とも言えます。

鮭は昔から体を温める食べ物と言われ、胃腸を温めて血の巡りを良くし、健康増進に役立つため、胃弱・冷え性・体力の無い人に良い食べ物と言われてきました。

■アスタキサンチン

鮭はれっきとした「白身魚」!!
事実、川で生まれて海に出て行くまでは白い身をしています。
では、いわゆる「サーモンピンク」はどうやって…?
さけの身の色素は「アスタキサンチン」と呼ばれるものです。川で生まれたさけは海に出て、オキアミやエビを食べるうちに、その色素を体内に蓄えていくのです。

赤い色素といえば、にんじんなどのに含まれるベータカロテンが有名ですが、ベータカロテンが色の濃い野菜に含まれるのに対し、アスタキサンチンは海産物だけに含まれるのが特徴です。さけの他、鯛やきんめだい・きんきなどの皮の色、えびやかにの甲羅の色もアスタキサンチンの色です。
 
■めきき

皮が銀色にピカピカと光っていて、体が太くてしっかり張った、腹に厚みのあるものが新鮮です。切り身は、色が鮮やかなもの、切り口がしっかりして白い年輪のような模様がハッキリしているもの、身のだれていないもの、表面が水っぽくないものを選んで下さい。

■鮭文化圏とぶり文化圏

今年のカレンダーも残り少なくなってきました。
まだ「早い」という気もしますが、お正月の情報を一つ。

全国各地には「お年取り」の魚があります。
仙台では「なめた」ですね。このお年取りの魚を全国各地で見てみると、面白いことが分かります。

「糸魚川・静岡構造線」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
地層だけではなく、どうやらここで日本の食文化の分かれ目となっているようです。図は年取り魚に何の魚を使うかをあらわしたものです。明らかに西と東で別れているのは、年取り魚だけではなく、普段の消費も同様です。

鮭のレシピ

   普段の食卓に使える、おいしい鮭レシピをそろえています。

                         おいしい魚屋さん サケレシピ
                         ・さけのムニエル サワークリームソース 
                         ・さけと水菜のサラダ
                         ・さけの和風マリネ
                         ・さけのつけ焼き
                         ・さけのムニエル 
                         ・さけのとろろ蒸し
                         ・さけの味噌野菜焼き 
                         ・さけのソテー きのこソース
                         ・さけのゆず胡椒焼 ねば×2ソース
                         ・さけと豆腐のハンバーグ
                         ・さけと長いもの炒め物 
                         ・さけのソテー トマトソース
                         ・さけとエリンギのキッシュもどき 
                         ・さけのチャウダー
                         ・はらこ飯 
                         ・さけとあさりのワイン蒸し
                         ・鮭じゃが 
                         ・さけのおろし和え
                         ・さけのフライ 和風タルタルソース



(作成:仙都魚類滑驩諠Oループ 三島みき)