仙都魚類株式会社


◆ あさり

  先日の降雪には驚きましたが、つくしも土から顔を出し始めています。朝の冷え込みも段々と厳しくなくなり、少しずつ春にむかってきているのがわかります。20日には東北地方1回目の桜の開花予想が報道されました。全国的に暖冬の影響から早まっていますが、宮城県の予想日も平年より6日早い4月6日となっています。今回は、桜前線のように旬が北上する貝「あさり」をご紹介します。

  名前の由来は、浅いところに棲むからとか、または、昔からたくさん獲れたため「漁り」からなどと、諸説あります。由来にもなっているように、今も昔もたくさん漁獲され食べられている貝です。その歴史習慣は古く、縄文時代にさかのぼります。

  歴史の教科書でおなじみの貝塚から発見される貝殻で、最も多いのはあさりです。面積が東京ドーム約4個分と日本一の広さを誇る貝塚(大木囲貝塚 ダイギガコイカイヅカ)が七ヶ浜にあります。大昔の宮城県の人たちもあさりをたくさん食べていたようです。
  また江戸時代にも大量に獲れ、手に入りやすい貝だったそうです。江戸前のあさりを使った深川飯は、江戸時代に庶民の間で流行した食べ物です。

  現在でも貝類の中で最も漁獲量が多いのは、あさりです。
  これからは味覚狩りと水遊びの両方が体験できて、子どもから大人までみんなで楽しめる潮干狩りの季節にもなります。ご家庭であさりを食べる機会も増えることでしょう。

  あさりは日本全国の内湾に広く分布しており、日本以外ではサハリン、朝鮮半島、台湾にも分布します。日本の各沿岸でほとんど一年中漁獲され、スーパーなどの量販店では定番の貝です。仙台市場には、主に愛知県、千葉県、熊本県、三重県のものが周年入荷します。また、活ものや冷凍品が中国などからも入荷しています。

  あさりをはじめ貝類の旬は産卵前です。身が最も太り、旨みも増しています。桜前線のように旬が北上するのは、水温が上がることによって産卵を始めるからです。今、そしてこれから旬を迎えるのは、愛知県産や三重県産の東海地方で獲れたあさりです。ゴールデンウィーク頃には千葉県産が、6月には宮城県をはじめ東北のあさりも旬をむかえます。中国などの輸入ものは、12月以降が旬となります。

  中国産をはじめ輸入物のあさりは、産地名から受ける印象が悪いためか、なかなか消費が伸び悩んでいるようです。価格も国内産よりお買得ですので、旬を迎えた冬には是非味を確かめてみてはいかがでしょうか?
  一年中出回っているあさりだからこそ旬の時期を知っていただき、各地の旬のあさりを味わって欲しいものです。

  今年は水温も高かったことから、とても身がプックリとしたあさりが育っているようです。価格も平年並みとなっています。

  あさりは極めて低カロリー。しかも成分の大部分を占めているのは良質のタンパク質です。コレステロールの値が低いのも特長です。反対に貧血に有効な鉄分やビタミンB12、動脈硬化や肝臓機能向上に有効なタウリンが豊富です。

  あさりを購入する時には、腐ったような匂いをしないか確認しましょう。あさりは死んでしまうと異臭を放ちます。また、殻が厚いものよりは薄いものを、高さの低いものよりは高いものを選びましょう。
  火を通しすぎると硬くなるので、佃煮にするとき以外は火加減に注意します。加熱しても貝が開かないものは死んでいますので取り除きましょう。

■あさりの砂抜き

  あさりは調理前に必ず砂を吐かせておきましょう。その手間を惜しむとせっかくの料理が台無しになります。ここで再度、確認をしておきましょう。用意するのは、容器とザル、塩、水です。
  最近は、砂を吐かせたものが売られていますが、念のためご自宅でも砂抜きをすることをオススメします。
  ポイントは「あさりの気持ちになってみる」ことです。潮干狩りからもわかるようにあさりは海の砂の中に棲んでいます。

  ○水
  海水に近い濃度の塩水を作りましょう。3%を目安にするとよいでしょう。せっかく吐いた砂を再度吸ってしまわないように、ザルをひいたり、底を上げましょう。
  ○置く場所
  容器に新聞紙などでフタをして、暗くしましょう。元気のいいあさりが水を噴き出し、周りをぬらしてしまうのを防ぎます。また、低い温度のとこでは、あまり砂を吐きません。冷蔵庫の中ではなく、常温で砂抜きをします。

  最後に、手のひらであさり同士をこするように洗い、表面のヌメリやゴミをきれいに取り除きます。


■あさりご飯

あさりの旨味を余すところなくいただきます。

  <材料>(3〜4人前)
  米・・・2.5合
  あさり・・・500g
  にんじん・・・4p
  油揚げ・・・1枚
  しょうが・・・少々
  日本酒・だししょう油

  <作り方>
@ 米は炊く30分以上前に洗い、ざるに上げて水気を切っておく。
A あさりを酒蒸しにする。
    ふたのピッタリ閉まる鍋に良く洗ったあさりを入れ、日本酒100cc・
    だししょう油少々を入れて、あさりの高さの半分程度になるくらいの
    水を入れる。
    ふたをして火にかけ、あさりの殻が開くまで酒蒸しにする。
    (吹きこぼれに注意。)
B ボウルを用意し、Aの汁をザルにキッチンペーパーを敷いて濾す。
C あさりの身をはずす。貝殻の片方を使うとはずしやすい。
D Bの汁の塩加減を見て、すくなければだししょう油を少々加える。
E Dの汁を100ccほど別の鍋に取り、千切りにしたにんじん・しょうが、
    油抜きをして千切りにした油揚げを煮る。
F Eのにんじんが柔らかくなったら火をとめて、汁気を切っておく。
G Dの残りの汁でご飯を炊く。
H 炊き上がったらすぐに、CのあさりとFの具をご飯の上にのせて蒸らす。


■あさりと春野菜のワイン蒸し


  旬の食材を組み合わせた、
  「旬のおかず」!

  <材料>
  あさり・・・300g
  春キャベツ・・・1/6玉
  菜の花・・・1束
  アスパラ・・・1束
  にんにく・赤唐辛子・塩
  白ワイン・オリーブオイル

  <作り方>
@ キャベツはザク切りに、菜の花は半分に切る。
    アスパラは皮の固いところをピーラーで取り、斜め切りにしておく。
A フライパンにオリーブオイルを入れ、にんにくと種を取った赤唐辛子を
    入れてから火にかける。
B 香りが立ってきたら、塩をほんの一つまみ入れてあさりと@の野菜を軽く
    炒める。
C 白ワインを50cc入れてふたをして蒸す。


■あさりのアクアパッツァ

あさりのだしが効いたスープ。

  <材料 2人分>
  あさり…200〜300g
  白身魚(今回はタラ)3切
  プチトマト ブラックオリーブ
  にんにくスライス 赤唐辛子 パセリ
  白ワイン・塩・コショウ
  オリーブオイル

  <作り方>
@ 白身魚に塩をして5分ほど置き、水気をふき取りコショウを振っておく。
A あさりは良く洗っておく。
B プチトマトは半分に切り、パセリをみじん切りにしておく。
C 冷たいフライパンにオリーブオイルとニンニクスライス、赤唐辛子を入れて
    弱火にかける。香りが立ってきたら、一旦ニンニクと赤唐辛子を除く。
D 魚をソテーする。崩れやすいので注意。
E フライパンの空いたところにアサリをいれ、水・白ワイン・トマト・ブラック
    オリーブ・C のニンニクと唐辛子を入れ、強火にして蓋をする。
F アサリの殻が開いてきたら蓋を取り、軽く煮詰める。スープの味を見て、
    塩気が足りなければ追加する。
G お皿に盛り、刻んだパセリを添える。


■あさりのエスカルゴバター
  大粒のあさりが手に入ったらぜひ!!

  <材料 2人分>
  あさり…200〜300g
  白ワイン
  【エスカルゴバター】
  バター50g・ニンニク少々
  パセリみじん切り
  エシャロットみじん切り
  塩・コショウ

  <作り方>
@ あさりは良く洗い、器に入れて白ワインをふり、ふわっとラップをかけて
    4分〜4.5分レンジにかけて、ワイン蒸しにする。
A バターを柔らかくし、分量の野菜をみじん切りにしてよく混ぜておく。
    (余ったらトーストなどにも使える。)
B あさりの殻を使って身を外し、貝殻にもどし、Aのバターを乗せる。
C オーブントースターで約5分焼く。

(作成:仙都魚類滑驩諠Oループ 三島みき)