仙都魚類株式会社


◆ さんま

ふと気付くと、空は高く夕方には虫の声。
秋の気配がいたることろに溢れています。

「読書の秋」「スポーツの秋」、そして忘れてならないのが「食欲の秋」です。おいしいものが沢山ある秋の味覚の中でも、さんまはその代表と言えるでしょう。また、値段も安く栄養豊富な「大衆的青魚」の代表でもあります。
秋に獲れる代表的な魚であることから「秋刀魚」の字が当てられましたが、実は一般的に食べられるようになったのは、江戸後期に入ってからなのです。さんまは沖合いを回遊しているため、昔は効率的な漁法がありませんでした。

現在さんまは、棒受け網漁と刺網漁で漁獲されています。
7月の中旬くらいに刺網漁が始まり、その後に船の大きさ別に棒受け網漁が始まります。
さんまは回遊魚で、春から初夏にかけて黒潮が流れる太平洋南部で産卵をし、餌を食べるために千島列島まで北上します。餌をタップリ食べて脂がのってくると、南下を始めます。8月〜9月に北海道や三陸で獲れたさんまは、脂質が多く太っており、脂肪分が20%を超えます。この時期のさんまは本当においしいものです。
南下を続けるうちに脂肪は徐々に減少していきます。紀州沖で獲れる頃には産卵を終えるため、脂肪分は5%ほどと最盛期に比べてぐっと少なくなってしまいます。和歌山県の郷土料理に「さんまの棒ずし」がありますが、脂肪の少ないさんまだからこそ日持ちがよく、保存食として最適です。産地の自慢料理は、それぞれの身質を上手に利用しています。

仙台市場には、北海道産・三陸産のさんまが入荷します。
昨年は大型のものが沢山獲れました。それに比べると、今年のさんまは小さく感じるかもしれませんが、例年通りのサイズです。ただし大型サイズは少なく、高値となっています。

お店では、背が深い青で光っているものを選びましょう。また魚体に張りがあり、腹がブヨブヨしていないものを選んでください。頭を上に片手で持って、身がたれないものが新鮮です。

さんまの料理の主流は「塩焼」ですが、生・焼・煮・揚など全ての料理に向く万能選手です。刺身・なめろう・寿司・蒲焼・揚げ物・南蛮漬など料理法も様々あります。
ところで、さんまの刺身を食べるようになったのは、実はごく最近です。鮮度保持の技術が向上したからでしょう。
さんまは皮も手でむけ、ウロコも引かなくてよく、簡単に調理できる魚です。ぜひ一度、自分でお刺身にしてみてください。


■さんまの刺身漁師風

南蛮(唐辛子)を振ったしょう油で
食べる、浜の漁師風のお刺身です。


<材料>2人分
さんま・・・2尾
玉ねぎ・・・中1/2個
しょう油・一味唐辛子
<作り方>
@三枚おろしにしたさんまの腹骨をすき取り、皮を引いて食べやすい大きさ
のそぎ切りにする。
A玉ねぎはごく薄くスライスし、水にさらして辛味を抜く。
小皿に玉ねぎ、一味唐辛子、しょう油を入れ、刺身につけて食べる。

■さんまのみそ漬焼

内陸部で食べられていた郷土料理を、現代風にアレンジしました。



<材料>2人分
さんま・・・2尾
みそ・みりん・酒

<作り方>
@さんまはよく洗い、2つに切り、内臓を取り、水気をよく拭く。
※お好みで、内臓をつけたままでもよい。
Aみそをみりん・酒で溶き、塗りやすい固さにする。
※甘みはお好みで調整して下さい。
BラップにAのみその半量をへらで伸ばす。
その上に@のさんまを並べ、みその残りを塗る。
C冷蔵庫で1時間以上置く。
D焼く際には、みそをよくふき取り弱火で焼く。
焦げやすいので注意。

■さんまのぬた

強めの塩で〆め、酢洗いするのが
ポイント。
<材料>2人分
さんま・・・2尾
細ねぎ・・・半パック
わかめ・・・適宜
酢味噌
白みそ・・・大さじ3
砂糖・・・大さじ1
みりん・・・大さじ1
練りからし・・・小さじ1(お好みで)
米酢・・・大さじ1.5
<作り方>
@三枚おろしにしたさんまの腹骨をすき取り、ややきつめの塩を振り、
冷蔵庫に約1時間置く。
A細ねぎはさっと茹でて、ざく切りにする。わかめは戻しておく。
B酢味噌の材料はよく混ぜ合わせておく。
※今回は白みそを使用しているが、みその種類や好みによって、
砂糖の量を調整して下さい。
C@のさんまを酢(分量外)で洗い、頭のほうから皮をむいて、食べやすい
大きさに切る。
D器にさんまと細ねぎ・わかめを盛り、Bをかける。
※さんまと酢味噌を和えても良い。

■さんまごはん

塩焼にしたさんまを使っているので、
香ばしさもプラス。
残った塩焼を使ってもいいでしょう。
今回は土鍋を使って料理しました。

<材料>2〜3人分
米・・・1.5合
さんま・・・1尾
しょうが・細ねぎ・だししょう油
<作り方>
@さんまはよく洗い、2つに切り、内臓を取り、水気をよく拭く。
塩を振って10〜15分置く。
A焼き網を熱し、@のさんまを焼く。
B米をとぎ、ざるに入れて水気を切っておく。
C全体で約320ccになるように、水とだししょう油を合わせる。
味付はお吸物よりも薄めにする。
Dしょうがはごく細い千切りに、細ねぎは小口に切る。
E土鍋に米、C、しょうがを入れて混ぜる。
その上に焼きあがったさんまを乗せる。
F強火で熱し、沸騰したら弱火にして13〜15分炊く。
最後に1分弱強火にして、15分ほど蒸らす。
Gさんまをほぐして骨を取り、ごはんを混ぜる。この時に細ねぎの半量も
一緒に混ぜる。(残りは飾り用にする。)



(作成:仙都魚類滑驩諠Oループ 三島みき)